電力小売全面自由化に向けて、既存の大手電力会社から新規事業者への契約切り替えが進んでいる。電力会社間の需給を調整する電力広域的運営推進機関によると、大手電力からの切り替えは今月中旬時点で約10万5000件となり、設備や使用量の情報照会などを行っている件数も約23万6000件ある。

契約変更を各社別にみると、東京電力が4万9000件、関西電力が3万2000件となっている一方、東北電力は2400件、四国電力が1000件、北陸電力が600件で、沖縄電力にいたってはゼロ。これは、新規参入事業者が二大都市圏で積極的に提案を進めているためと見られ、参入が少ない地方と差がでている。

こうした中、カカクコムの購買支援サイト「価格.com(カカクドットコム)」が実施したアンケート調査では、電力自由化の「内容を知っている」は48.3%だった。ただ、事前申し込みをしたのは7.5%にとどまっており、していない理由の半分以上は「様子見」(52.5%)だった。