電力小売全面自由化に向けて、新電力(特定規模電気事業者)と呼ばれる新規参入事業者が急増している。電力事業はすでに、小規模工場やオフィスなど電力需要の約6割が自由化されているが、4月から一般家庭や商店向けなど約8460万の契約が自由化される。数少ない成長分野として期待されて、小売電気事業者としてすでに48社が登録しているが、新電力としての届け出も増加している。

 一方で、迎え撃つ形の電力会社も新サービスの提供や異業種との連携などで攻勢をかける。東北電力はオール電化住宅と組み合わせた新料金プラン「よりそう+(プラス)シーズン&タイム」を来年4月から導入。安い料金の夜間時間帯を拡大した「よりそう+ナイト12」、夜間・休日料金を安くした「よりそう+ナイト&ホリデー」も始める。他社ポイントサービスへの交換が可能なポイント制度を計画している。また、東京電力はソフトバンクのほか、TOKAIホールディングスとも提携、営業区域外である中部地方での販売に乗り出す。