電力小売り全面自由化に向け、電力業界では自由化を経験した通信業界関係者からノウハウなどを収集しようという動きがある。ネットワーク型インフラという面で通信業界と似ているが、自由化手法など異なる部分も多いため、どれくらいの効果が見込めるかは未知数だ。
 

 事業独占体制が崩れた通信自由化に対し、電力自由化は発電分野が届出制、小売り分野は登録制として新規事業者の競争を促しつつ、送配電分野は既存電力会社の送配電部門による地域独占体制や料金規制を残す。このため、新参入する新電力(特定規模電気事業者)は、いかに安価な電源を調達し、託送コストを抑えるかが重要となる。電力需給バランスを保つ「同時同量」も課せられ、ペナルティが発生する場合もある。
 

 それでも、市場が開放されることによるビジネスチャンスは大きい。このため、電力自由化による市場拡大には、通信自由化の時に問題視された公正競争ルール整備が徹底されるかが大きなカギとなりそうだ。